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早稲田大学東アジア都城・シルクロード考古学研究所

 早稲田大学東アジア都城・シルクロード考古学研究所は、15年にも及ぶ中国での調査研究の歴史を持つ「シルクロード調査研究所」の成果・実績を継承し、中国漢〜唐代における中原の都城・陵墓・寺院の考古学的分析を基礎とし、その歴史性についてユーラシアを東西に結ぶシルクロードをキーワードとして考究することを目的としています。シルクロードの歴史的性質上、本研究所の研究範囲・対象は非常に広いものですが、以下の大きく3つの課題を設けて研究を進めています。

東アジア都城の比較考古学的研究

 中国中原における前漢〜唐の都城遺跡を分析対象とし、考古学的発掘成果の遺構分析、GISを用いた地理情報分析によって、都城制の発達過程を明らかにする。その上で、渤海・平城京など隋唐都城の東アジアへの展開過程を具体的に考究する。

仏教の東方伝播に関する考古学的研究

 インドから中央アジアを経て、中国・朝鮮半島・日本に伝わった仏教の展開過程、特に、魏晋南北朝〜唐代の寺院遺跡における伽藍配置に注目する。また、日本における初期の仏教展開過程にも注目し、下総龍角寺の測量・発掘・整理作業を進める。

デジタル技術を用いた遺跡の非破壊調査の研究

 シルクロードの東の終着点、日本を中心とし古墳・寺院遺跡を対象として、GISやGPRなどの非破壊的デジタル手法を用いた調査を行う。将来予定する中国での考古学的調査研究の基礎となる普遍的方法論の確立を目的とする。